ヒヨドリは日本各地で目にすることができるので、珍しい印象を受けることは少ないかもしれません。
しかし、世界的に見るとアジアのいくつかの国の中でも、その存在が多いのは日本だけなのです。
そして、日本に暮らすヒヨドリは定住するものもいれば、移動する個体も存在します。
ヒヨドリの渡り!時期やルートを探っていこう!
今回は、日本で生活しているヒヨドリで渡りを行うものについて調べていきたいと思います。
全国規模の調査をもとにして、渡りを行う際の特徴やルートなどを中心に紹介していきます。
ヒヨドリの渡りの時期は?時間は?
ヒヨドリの渡りの季節は秋、10月から11月にかけて行われることが多いです。
日本全国を10の地方に区分して比較すると、東日本よりも西日本に住む個体の方が渡りの時期が早いそうです。
ですから、北に住むヒヨドリが南の暖かいところへ移動しているのではないようです。
つまり、遠距離の移動ではなく、標高の高いところから低いところへと移動しているものと考えられています。
2004年に行われた調査の結果、ヒヨドリの渡りは午前中を主として行われていることが分かりました。
午前7時から遅くとも午前10時までの間に、ほとんどのヒヨドリが移動することが明らかになりました。
ヒヨドリの渡りのルートは?群れの規模は?
渡りのルートとして使われている方角は、南西、西、南の順に多く見られ、調査対象の95%がこの中に分類できます。
また、南から西の90°の範囲において、その99%が移動していると推測されます。
調査地点によっては、移動していくルートに関する2つの違いが見られました。
ある一定の方角へ向けて飛び立っていく集団と、いろんな方角に分散して飛んでいくものがいます。
渡りの主要ルートと考えられている地点では、移動する方角を特定しやすかったそうです。
群れの規模で最大なものは、約80匹ですが、その後、分散していく傾向が見られました。
まとめ
「渡り」と聞くと、どうしても遠距離の移動を思い浮かべてしまいましたが、意外な結果に驚いています。
この調査によって、ヒヨドリは暖かい方角へ向けて比較的近い場所へ移動していることが分かりました。
調べれば調べるほどヒヨドリは謎が多い鳥だと改めて思いました。