公園の比較的高い木の上や、2階から見えるぐらいの高さの木に巣を作ることが多いヒヨドリですが、営巣や子育ての時期は、決まっているといいます。

一年中見ることができるヒヨドリですが、いつ営巣していつ子育てをしているのでしょう。

調べてみたいと思います。

ヒヨドリの営巣の時期

ヒヨドリの巣作りは4月下旬頃の様ですが、それよりも前の季節には少なく、ヒヨドリの多くは6月に入ってからの産卵が多いそうです

ヒヨドリのメスがヒナを真似てオスに餌をねだる仕草をし、実際に餌の受け渡しをする、この行為を見た観察者が、よく観察すると分かる様ですが、「営巣と子育て」と勘違いすることもある様です。

営巣と子育ての時期が過ぎた秋や真冬にも、ヒヨドリのメスがヒナを真似る仕草をするので、繁殖期だけのパートナーではなく、ツガイの関係は一年中続いていると考えられています。

ヒヨドリの巣作り

ヒヨドリの営巣の樹木の高さ

・低い場合:30cmほど

 ・高い場合:10m以上

 ・平均:2~6mほど

ヒヨドリの営巣の樹木

ヒヨドリの巣を観察していると、特定の樹木だけに営巣しているわけではなく、好みがあるわけでもないということです

・針葉樹:松には少ないが、ほかの種類では多少の巣を確認

  ※スギ・ヒマラヤスギなど

 ・広葉樹:常緑樹に多く、葉が大振りでなくてもたくさんついている樹木が良い

  ※ヤマモモ・クヌギ・コナラなど

 ・ツルを持つ樹木:枝や葉が良く茂っていると、営巣の対象になる

  ※アケビ・フジなど

 ・見通しが良く、枝や葉の少ない樹木にも営巣した記録がある

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巣の材料となるもの

巣を作る環境により素材が違い、また、外側と内側でも素材が違う様です。

(1)自然の中で作る巣の素材

・内側の素材:細い枝・細く裂いた木の皮・枯れた松の葉・シュロの繊維・ササの葉など

 ・外側の素材:枯れた枝・枯れたツル・木の皮・シダの葉など

(2)人間の中で作る巣の素材

・内側の素材:細い枝・細く裂いた木の皮・枯れた松の葉・シュロの繊維・ササの葉など

・外側の素材:ナイロン素材・ビニール素材・ひも・切れ布など

 ※過去には、鮮やかな色のひもを使った巣があったそうです。

巣の大きさと形

 直径9cm×深さ4cm(約)で、外側の直径15cm(平均)のおわん型

※外側の直径は一律ではなく、ヒヨドリの巣ではないと思わせる様なものがあるらしいです。巣の外側の直径は、営巣する樹木の枝の様子(状態)による様です。

巣作り

(1) ヒヨドリの片方(オスメス不明)が巣の材料をくわえて巣の候補地を探すツガイ2羽を見る

(2)木々の茂った中をのぞきながら営巣に適した枝を探す

(3)5~10日ほどで巣が完成する

(4)そのあと2日~1週間ののち、1つ目の卵を産む

※営巣の時期には幅があり、スタートにはばらつきがあります。ですが、巣立ちは同じ頃になるらしいです。遅くスタートした個体も、巣作りと子育ては、テンポよく進み、巣立ちの時期が、ほとんど揃うそうです。

まとめ

ヒヨドリは、4月下旬から営巣を始め、6月頃に産卵するそうです。

そして、そのツガイの関係は、一年中続くということでした。

ということは、営巣と子育ての時だけ共寝をするのではないということが分かります。

巣材は、個体が暮らす環境下で揃えられるもので、カラスなどと同じ様に、ナイロンやビニール素材を器用に利用して巣作りをする様です。

営巣の時期には幅があるそうですが、遅くスタートしたツガイも、すでにスターとしたツガイも、巣立ちの頃はほとんど並ぶことは、不思議に感じました。

ヒヨドリの巣作りや営巣を目にすることは、大変嬉しく興味深いものです。

少し見下ろす位置から、木々を注意深く観察してみてはいかがでしょう。

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