「渡り」の季節と言えば、秋口のイメージがとても強いと思います。
しかし、福岡県と山口県を隔てるようにして存在している、関門海峡ではなんと春に渡りを観察できるそうです。
そこで今回は、関門海峡で観察できるヒヨドリの渡りについて紹介していきます。
関門海峡の春の風物詩「ヒヨドリの渡り」が始まりました。
門司区の部埼灯台から、対岸の下関市長府を目指して海を渡るヒヨドリの群。海上ではハヤブサなどに狙われるため、命がけの北帰行です。
観察は風のない早朝がオススメ! pic.twitter.com/uNlusKRXNS— おいでよ関門 (@ei__yu) 2016年4月8日
ヒヨドリの渡り!季節外れな気がするが、関門海峡へ!
どうしてヒヨドリは関門海峡へ春になると飛来してくるのでしょう?
珍しいヒヨドリの生態の一部について迫っていきたいと思います。
ヒヨドリが春に渡りを行う目的は?
世間一般のイメージからすると、春に渡りと聞くと不思議に感じるかもしれません。
それは冬を越すためにやってきていたヒヨドリが、元のねぐらへと帰るためです。
本州から餌場を求めて秋になるとヒヨドリが対岸の九州地方へと移動してきます。
厳しい冬の寒さが和らいだ頃に、本州へと移動していくのです。
数百キロにもおよぶ渡りを行う鳥もいますが、ヒヨドリは異国へと移動するようなことはありません。
比較的近距離において渡りを行うことで知られています。
ヒヨドリの渡りを関門海峡で観察するためには?
実際に観察された方によると、門司区の部崎灯台がおすすめで、午前7時にはそこへ到着していたそうです。
観察する時間は、午前7時~午前10までの間がいいようです。
関門海峡における渡りの見頃の時期は、4月の中旬までで、しかも晴れた日の天気の良い午前中です。
ヒヨドリの目的地は対岸の本州です。
あちこちから小集団がまとまり、大きな集団を形成し、といった光景が、数分のうちに繰り返されます。
渡りを行う際は、水面すれすれのところを飛んでいくのが普通で、上空に注意を払えばいい渡りに適したスタイルです。
その際に船舶に出合うと、逆に上昇することもあり、「竜の渡り」と形容されています。
まとめ
ヒヨドリが関門海峡を越えて飛び立っていくのは、元の住まいへと戻るためです。
渡りを行う際は、超低空で飛んでいくので、その姿を間近で目にすることができたら圧巻でしょうね。
もしも観察に行かれる場合は、くれぐれも早起きすることを忘れないようにしてください。