ヒヨドリは日本国内において、ほぼ目にすることができる鳥です。
その土地に住み着いている印象が強いと思いますが、実は時期によって渡りを行う個体もいます。
どんな時期にどこからどこへと移動するのか調べていきたいと思います。
門司区の部埼灯台では、ヒヨドリの渡りが最盛期を迎えています。
九州全域から、この門司の尖端に集結したヒヨドリたち。大集団で関門海峡を渡る姿は、ヒッチコックの『鳥』を思わせるような大迫力です。
今なら午前中いっぱい観察できますよ。 pic.twitter.com/iP0eUErKJ9— おいでよ関門 (@ei__yu) 2016年4月17日
春と秋の渡り!ヒヨドリが渡りを行うのはなぜ?
ヒヨドリは定番の秋だけではなく、春の時期にも渡りを行うことで知られています。
春の渡りと秋の渡り、いったいどんな目的があって行われているのでしょうか?
今回は、ヒヨドリの渡りを季節という観点にから考察していきます。
北海道からヒヨドリが渡りを行う理由は?
ヒヨドリが住み慣れた北海道の地を離れて移動するのは、秋が深まる前くらいからです。
渡りを行う鳥たちの多くは、食べ物を求めて移動します。
ヒヨドリは雑食性で昆虫類なども食べますが、特に花の蜜を好み、特にツバキが大好きです。
ツバキの北限自生地帯は、北海道ではなく青森県平内町です。
ですから、ヒヨドリは餌場を求めて渡りを行っているのです。
移住するためにやってきているのではなく、一定期間の仮住まいをしているのです。
しかし、移動してきた先においても、開発が進んでいく中において、餌場がなくなってきています。
そこで、ヒヨドリは人家の庭先に顔を出してしまうことも珍しくありません。
ヒヨドリが関門海峡から渡りを行うのは?
渡りのイメージを覆すかもしれませんが、関門海峡から飛び立つ時期は春です。
それは、餌場を求めての移動ではなく、元々の住まいへと戻るために行うものだからです。
ですから、秋の渡りと春の渡りは意味している内容がまったく異なります。
この春の渡りは、岸辺から観察することができます。
渡りが始まるのは午前中の早い時間帯で、水面に触れるか触れないくらいの高さを維持しながら飛んでいきます。
小さなグループが合わさって大きなグループを作り、飛んでいくこともあるそうです。
まとめ
秋に渡りを行う理由は餌場を確保するため、春に渡りを行うのは故郷へ戻るためと、目的が異なっています。
身近に存在している鳥だからこそ、意外と気づかないことが多いのかもしれませんね。