公園の中でヒヨドリの雛を見かけたら、つい拾い上げて育ててあげたくなってしまいます。
しかし、それはヒヨドリの育児中なのでそのままにしておくことがベストなのです。
では、ヒヨドリの親は雛とどういった関わり方をもっているのでしょうか?
ヒヨドリの雛が地面にいた場合はどうすればいいの?飼育してもいいの?
怪我をしていない限り、ヒヨドリの雛を持ち帰って育てるようなことはしない方がいいです。
その理由については、謎に包まれたヒヨドリの子育てとともに、少しずつ真実に迫っていきたいと思います。
ヒヨドリの雛を飼育してはいけない!なぜなの?
ヒヨドリの雛は、なんと生後10日間で巣を追い出されてしまいます。
実のところは、巣の近くで数ヶ月過ごすことが多いようです。
これは、早く一人前になってもらいたくて、自分でできることを増やすために行っているのです。
ですから、公園内を雛が歩いているからといって、迷子になったり、親から捨てられたりしているわけではありません。
助けたい気持ちは分かりますが、そのままにしておくことが最良です。
たとえ、それで天敵に食べられてしまったとしても、自然の摂理を歪めてしまっては生態系が狂ってしまいます。
ですから、ヒヨドリは子孫を残すために繁殖期を春から秋まで長めに設けて対応しています。
ヒヨドリの雛を飼育をするのは違法なの?
先ほどと矛盾するような内容ですが、緊急事態の時には対応を変える必要があります。
もしもヒヨドリの雛が怪我をしていた場合は、ヒヨドリの雛を保護しても構いません。
鳥獣の緊急の保護は法律上の問題はありません。
しかし、保護が1ヶ月以上に及ぶような場合には、居住地域の地方自治体へ届け出を出さなければなりません。
また、保護した場合も最終的には野生に戻すことを前提として考える必要があります。
鳥類は人間のニオイが雛についてしまっても、親が嫌がって寄って来ないというようなことはありません。
雛を入れた箱を窓際に置けば、親が迎えに来る可能性も充分に考えられます。
まとめ
ヒヨドリの雛が歩いているのを見かけただけで保護するのは、あまり好ましいとは言えません。
しかし、怪我を負った雛を放鳥することを前提として保護することは適切な対応です。
私たち人間の思いが時として、自然の生態を狂わせてしまうことにつながってしまいます。